転職回数が多いことは本当に「悪」なのか？

転職希望者が面接に行く時、やっぱり誰しも緊張するものだと思います。
たとえば、「俺、面接に慣れてるから、緊張なんて全然しねぇんだ。」なんて自慢してる人がいたら、それはちょっとどうかと思いますよね（笑）。
いわゆるフツーの社会人なら面接時に緊張するのは当たり前のことだと思います。

では、緊張する理由とは？

・・・それは人それぞれあると思いますが、なかでも特に転職回数が多い人などは、「出来ることなら履歴書を提出したくない」「百歩譲って提出するのは仕方ないが、職歴のところは読まないでほしい」などと思っていることでしょう。

それは、転職回数が多いことは「悪」だと思っている人が大半だからです。



転職回数が多い人っていうのは、本当に「悪」なんでしょうか？

企業の人事担当とキャリアアドバイザーを対象にした興味深いアンケートがあります。

Q１、転職歴は何回ぐらいから気になるか？
「１回」8％
「２回」8％
「３回」36％
「４回」12％
「５回」18％
「６回」4％
「１０回以上」3％
「気にならない」11％

Q２、転職が複数回ある応募者の採用実績はありますか？
「ある」85％
「ない」15％

Q３、最高で何回ぐらいの転職歴がある人を採用したことがありますか？
「２回」7.1％
「３回」30.6％
「４回」23.5％
「５回」22.4％
「６回」9.4％
「７回」3.5％
「１０回」2.3％
「１５回以上」1.2％

Q４、「会社を辞めた理由」で、マイナスな印象になるものは？
「健康を害した」36％
「労働条件が希望に見合ってなかった」30％
「会社の経営方針や経営者の考え方が合わなかった」27％
「年収をアップさせたかった」21％
「特になし」17％
「会社の経営状況が変化した」6％
「仕事のやりがい・キャリアアップ」4％
「その他」14％

１〜２回の転職歴ならマイナスと思う会社は少ないようです。意外だったのは、「気にならない」という回答が１１％もあったことです。

転職歴の最高回数が３〜５回の人を採用したことがあると回答したのが全体の６５％以上というのもちょっと驚きですね。

また、入社後、人材の力をフルに発揮してほしいと思っている会社側としては、やはり第一に「健康」を評価するようです。当たり前と言えば当たり前ですが、「キャリアアップのため」とか「仕事にやりがいを感じなかった」などの理由だと「仕事に対して前向き」な印象を与えるみたいですね。

さらに、ある男性の経験談ですが、２０代で５回の転職を経験したその方の場合では、２回目の転職以降からの英語を使った業務経験と４回目の転職先での新規事業立ち上げの経験、さらにそれまでのさまざまな業界や会社での知識を買われ、即戦力として現在の会社への就職が決まったそうです。

と、人それぞれいろいろなパターンがあるようですが、このように調べてみると転職回数の多いことが必ずしも「悪」と評価されるとは限らないようです。

肝心なのは、「転職の理由」にあると言えそうです。
正当な理由であれば転職回数が多くても会社は納得して有能な人材を採用するのではないでしょうか。